ワキガに悪いやつはいない

自分のにおいって自分ではわからないもの。
おそらくそれが最も顕著なのがワキガかと思います。
学生時代、中東から留学に来ていた人(男性)がいました。
私は文系の学部で、彼は理系学部の学生だったのですが、中東方面からの留学生は当時結構珍しく(今でも多くはなさそうなイメージですが)学部を超えて話題になっていました。
ある日、大教室で一般教養の講義に出席したときのこと。
校舎が離れていたところで前の授業を受けていたので、急いで着席した私。
単位を取りやすい代わりに、出席確認に厳しいことで有名な講義だったので、到着したときには時間ギリギリ、間に合ったぁ~と安堵の思いでした。
が、そのとき。
…なんか匂うぞ……?え?なに、これ、は!?もしかして私かっ!?夏場だったこともあり、走ってきたおかげでさらに結構汗かいておりまして、まさか私臭い!?とドキドキしたとき、パッと周りを見ると私の座った付近には人が近づいていない!講義が始まったものの、それどころではないぞ…!と勝手に恥ずかしさでいっぱいに。
はたと斜め前に座っている人の方を見ると、例の中東からの留学生がいました。
上がっていた息が落ち着いていたころでしたので、冷静に分析したところ、絶対、確実に彼からにおいが立ち込めていることを認めました。
彼はとても真剣に大乗仏教と小乗仏教の違いについての講義に耳を傾けており、引いている周りにはまったく気づいていない様子でした。
90分に及ぶ苦行(?)が終わり、講義内容より頭痛を覚えていた私の横に人影が。
「これ、あなたのじゃないですか?」中東の彼が落としていたハンカチをにっこりと手渡してくれました。
「あっ…はい、ありがとうございますっ…」近くに来るとすごい匂う。
けど、めちゃくちゃいい人じゃないか!と、少し感動した覚えがあります。

 

 

あれ以来、ワキガはの人に何人か会いましたが、たびたび親切にしてくれる人が多かったです。
臭いけど人柄はいいという統計を勝手に算出しております。